デスクワークに伴う腰痛を防ぐコツは、腰のカーブをゆがめるような姿勢をとらないことです。オフィスのデスクの高さは70cm前後に固定されているため、身長の低い女性などは、いすの座面の高さを調節しないと快適に仕事ができません。かかとが浮いて足がぶらぶらしていると、太ももの裏側を走っている坐骨神経や血管が圧迫され、腰椎も強くそるため、腰痛が起きやすくなります。そのような場合は、台や木箱など手近にある物を「フットレスト」として足元におき、足をのせて膝が股関節よりもやや高くなるようにすわると、太ももの圧迫を防ぐことができます。また、膝を高くすることで骨盤の前方が引き上げられるので、骨盤の前傾が減り、腰椎のそりを減らすことができます。応接室などのソファで長時間深々と腰を沈めるときは、クッションを腰や背中に当てて背骨の形を矯正してあげると、多少楽にすわれます。
しかしどんなによい姿勢でも、長時間同じ姿勢ですわりつづければ腰に疲労がたまり、腰痛が起きます。まめに席を立つなど姿勢を変えることが、腰痛防止のもう一つのコツです。