腰痛がみるみる消える100のコツ~腰痛ドットコム

腰痛が楽になる体操とは

    東大病院の医師が考案した「指」の体操

心配事があるときやイライラしているとき、私たちは自分でも気づかぬうちに、もみ手をしていることがあります。手の刺激は脳を介して心の状態をととのえるだけでなく、体の調子をととのえるのにも効果的です。私は「まわひねりき健康法」と名づけた指の体操を考案し、指導してきました。ここでは、とくに腰痛、肩こりの解消に効果の高い3つの動作を紹介します。

まずは、指の股と側面をこすり合わせる「指の内こすり」です。手のひら側に指先がくるように左右の指を組み合わせ、指の股や側面をこすり合わせます。指に力を入れ、こするときの摩擦熱による刺激を加えます。皮膚をこすり合わせる音が出るほど、少し痛いくらいに強くこするのがコツです。

はじめは小指から人差し指にかけてこすり、次に指を少し丸めるようにして、人差し指と親指の側面も忘れずに刺激します。指の組み方を少しずつずらし、指の根元、指のまん中の関節、指先と段階的にまんべんなくこすります。さらに、指をできるだけ深く組んだ形から指にグーっと力を込め、指の根元を数回、締めつけるようにして圧迫刺激を加えます。以下に紹介する動作とセットで行う場合は30秒くらいつづけますが、この動作だけを行うときは、じっくり時間をかけてください。

次は「手の背押し」です。この動作は骨間筋と呼ばれる、指から手の甲に連なる骨と骨の筋肉を刺激するものです。この部分には、腰痛や肩こりに効果の高いツボが集中しています。やり方は、先ほどとは逆に、手の甲側に指先がくるように指を組み合わせます。右手で左手を刺激する場合は、左手の指はまっすぐ伸ばし、右手の指は指先が左手の甲のまん中あたりに届くように曲げ、指につながっている骨と骨の間を強く押します。指どうしをできるだけ深く組み、押される側の手くびは甲側にそらし、押すほうの手くびはやや手のひら側に曲げた状態で押すのがコツです。左右の甲を交互に押すのを1回として10回繰り返します。

はじめは親指に力が入りにくいかもしれませんが、親指と人差し指の間も意識して押すようにしてください。手の甲が少しあたたまるくらいまで、念入りに強く押しましょう。

最後は「指の外こすり」です。これは腰痛のみならず、とくに肩こりに効果があるので、ひどい肩こりで悩んでいる人は、たっぷり時間をかけて刺激することをおすすめします。「指の内こすり」と同様に、指の股と側面をこすり合わせる動作ですが、指の組み方が逆で、指先が手の甲側にくるように組んで行います。指の根元から指先まで三つの関節がありますが、その側面を順番にこすります。指どうしをはげしくぶつけるようにして、力強くこすってください。指の股の部分を中心に、指の角度を変えながら丹念にこするのがコツです。前の二つの動作とセットで行う場合は、それぞれの関節を10回ずつこすればいいでしょう。

(東京大学医学部付属病院 栗田昌裕)


指の股と側面に熱刺激や圧迫刺激を加えて、脳に刺激を与える「指の内こすり」。

「手の背押し」。どの動作も右の親指が手前にくるように組んで行うのが基本だが、どうしてもやりにくければ逆でもよい。

肩こりのある人は「指の外こすり」を行うとき、肩こりのツボが集中する指の股の部分を特に念入りに刺激するとよい。
撮影/森安照 スタイリング/澁谷美穂 ヘア&メイク/日高伸好
モデル/神成あゆみ 嵜山孔美子  衣装協力/ROXY

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