腰痛がみるみる消える100のコツ~腰痛ドットコム

腰痛の原因について詳しく知る

    姿勢が悪いことも腰痛の大きな原因に

10人のうち8人は、腰痛に悩まされる

一生の間に、80%の人は腰痛を経験するといわれます。なぜ、それほど腰痛に悩む人が多いのでしょうか。数百万年前、人類は4足歩行から2足歩行へと画期的な進化をとげ、手の自由を獲得しました。ところが、そのとき同時に腰痛という宿命も負わされたのです。

4足歩行のときは、背骨は上半身と下半身を水平につなぐ梁(はり)の役割をしていました。上半身は2本の前足、下半身は2本の後ろ足で無理なく支えられていたのです。ところが、2足歩行とともに、背骨は直立を余儀なくされました。とはいえ、もともと梁用に作られた骨格ですから、そう簡単に直立することができません。たとえば股関節です。4足歩行の場合、犬や猫を見ても分かるように、骨盤と足が股関節で大きな角度をつくっています。2足歩行をするためには、まず足と骨盤をまっすぐにつながなくてはならないのです。

実際には、人体の骨盤は30度ほど前方に傾いていて、骨盤の軸と足が平行になるには、あと30~60度は不足しているといわれています。まだ4足歩行時代の“しっぽ”がとれずに残っているというわけです。このまま2本の足で体を支えようとすれば、上体は大きく前方に傾いてしまいます。

これを補うために長い年月をかけて変形したのが背骨です。背骨を横から見ると、腰の部分で前方に弓形にそり返っています。骨盤から背骨がそり返って立ち上がることにより、上半身はまっすぐに立っていることができるのです。さらに首を持ち上げるために、背骨は首の部分でも前方にふくらみを持たせました。腰と首のS字形の彎曲(わんきょく)を、背骨の生理的彎曲といいます。しかし、これは同時に人体の弱点ともなりました。そり返った形で重い上半身を支える腰と、頭を支える首に過重な負荷がかかり、腰痛や肩こりを起こしやすくなったのです。

背骨のつくり自体に腰痛を生む原因がある

背骨は、尾骨まで含めると32~35個の椎骨(ついこつ)という骨がレンガのように積み重ねられてできています。椎骨と椎骨は背骨の後ろ側でかみ合い、椎間関節を構成します。しかし椎骨はかたい骨ですから、そのままでは互いにぶつかり合い、きしんでしまいます。そこでそんなことがないよう、椎骨の間にクッションとしてはさみこまれたのが、椎間板(ついかんばん)という弾力に富む軟骨です。

椎間板は、椎骨の動きに従って圧縮され、背骨の動きを可能にすると同時に、1個1個の骨にかかる衝撃を軽減しています。衝撃は、背骨の生理的彎曲によっても軽減されます。背骨がまっすぐの棒でできていれば、跳んだりはねたりした衝撃がそのまま脳を直撃してしまいますが、背骨が彎曲し、しかも弾力があるため、衝撃は脳に伝わるまでにずっと小さく抑えられているのです。

しかし、こうした衝撃を吸収するために、そっている腰の部分は大きな負担、つまり圧力を受けてしまいます。背骨の動き自体も問題です。私たちがおじぎをすると、いちばんよく曲がるのは腰、正確にいえば腰椎(ようつい)の4番と5番です。胸椎は肋骨という大きな骨を抱えているため、前方へはわずかしか曲がりません。上半身を90度に曲げるとき、腰椎が45度曲がり、残りの角度は骨盤の回旋(かいせん)によってまかなわれています。腰椎はこのように動く範囲が広いため、それを支える筋肉の負担も大きく、疲労が重なると腰痛を起こしやすいのです。

そり腰の人は腰を痛めやすい

人間は骨格的にも、背骨の動きの面からいっても、腰痛という爆弾をかかえています。だからといってだれでも腰痛を起こすわけではなく、その引きがねがあるのです。

その一つが姿勢です。姿勢が悪いと背骨の生理的彎曲がくずれ、一部の背骨や筋肉に大きな負担がかかります。特に腰痛を起こしやすいのは、俗にいうそり腰の人です。

腰椎は少しそっていて自然ですが、このそりが強すぎると椎骨の後ろ側、つまり椎間関節で体を支えることになります。ここは本来体重を支える部位ではなく、そると椎骨自体の後ろ側のあきが狭くなり圧迫されます。これが神経を圧迫したり、筋肉を疲労させて腰痛を起こす原因になるのです。

筋力の弱さも腰痛の原因です。背骨と関係する背筋、腹筋、臀筋(でんきん)(おしりの筋肉)は丈夫でなければなりません。背骨がいくらしっかりしていてもこれを支える筋肉が弱ければ、疲れが早くくるだけでなく背骨の動きも不安定で、腰を痛めやすくなるのです。腹筋が弱いと腰椎が前方に彎曲し、腰椎を悪化させる大きな原因にもなります。そしてよい姿勢を保つには、足の筋肉を強くすることもたいせつです。

また、ストレスは心因性の腰痛をつくるばかりではなく、筋肉の緊張を高め、よくない姿勢をつくるという点でも、二重三重に腰痛を生む原因になります。

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